外国人の失踪トラブル

入管法改正直前の、2018年末には技能実習生の失踪トラブルが大きな問題になりました

 

外国人技能実習生が失踪する理由

なぜ、外国人技能実習生は失踪してしまうのでしょうか。

法務省がまとめている技能実習生の失踪動機調査によると、7割弱の方が「低賃金」が理由で失踪しており、「実習終了後も稼働したい」「指導が厳しい」「労働時間が長い」と続いています。

日本では、外国人労働者を安価な労働力とする誤った認識を持っている方も少なからず、技能実習生にも当然に労働関係法令が適用され、最低賃金以上の給与や公的保険への加入が必要です。また、日本人と同等以上の報酬額でなければなりません。

技能実習生は日本に来るためになした借金返の済や母国の家族のために少しでも多くの給料を稼ぎたいと思っている為、低賃金では負担が大きく失踪してしまうことがあります。

法令に違反した低待遇による外国人の雇用は、外国人労働者の失踪を招くだけではなく、労働関係法令の違反が発覚すると、5年間、特定技能外国人や技能実習生の雇用ができなくなるおそれがあり、企業にとっても益はありません。

法令遵守の意識をより強く持つことが重要です。

 

外国人が失踪しない体制の整備

最初から失踪しようと思って日本に来る外国人はいません。

上記の失踪動機や2018年末の報道等からも分かるように、低賃金や長時間労働により、失踪せざるを得なかった外国人も少なくない状況です。

中には違法なブローカーに高額給与を示されて、失踪を促されてしまうこともありますので、失踪した場合のリスク(在留資格の喪失・強制送還等)を定期的に伝えることも必要です。

企業はそれらを理解した上で、法令遵守を徹底し、定期的な研修や面談を通し、積極的にコミュニケーションを取ることが大切です。

 

外国人が失踪してしまった場合の対応

万が一、特定技能外国人や技能実習生が失踪してしまった場合は以下の対応をする必要があります。

 

  1. 警察に届出をする・・・何かしら犯罪やトラブルに巻き込まれている可能性があります。
  2. 母国の家族に連絡する・・・日本での仕事が合わないことや、母国の家族のトラブルに

よって、急に帰国してしまっていることがあります。

  1. 出入国在留管理局や外国人技能実習機構に報告する・・・速やかに出入国在留管理局や外国人技能実習機構に報告することで、会社が受ける不利益を軽減することができる場合があります。

 

弁護士に相談できること

外国人を雇用する企業でも、外国人の失踪が不安な方も、法令遵守のチェックや外国人が働きやすい環境の整備をさせていただくことができますのでお気軽にご相談ください。

 

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